映画

家を1時に出て行った両親は6時前になって帰ってきた。
私が「何処へ行っていたの?」と問うて見ると「ひき肉を買ってきた」とだけ返された。それ以上の追求もしなかった。
劣等感は可愛い。そう、私の好きな小説家は言った。恋人は良く「劣等感の塊」と自分を形容するけれど、私の目には必死に人の評価を気にして、自分を繕って、足掻いて他人を卑下して、他者の所為にして見て。それでも自分に自信を持てないからやっぱり他人を卑下して生きてる様な友人の方が余程劣等感を抱いてる様に思えた。
前々から言っていた映画が公開されていた。気づかなかった、見に行きたいなと思った。行く気も湧いた。でも父親との約束を思い出して辞めた。勢いに任せて予約だけでも入れてやろうと思ったら大阪公演が終わっていた。盥が頭の上に二枚くらい落ちてきた気がした。自棄酒ならぬ、自棄ヤクルトを飲んでポップコーンを発見した。こいつを食べながらcitrusでも見てやろうかと思った。辞めた。