恋のお話

さて、今日は少しだけ私の恋の話をしようと思う。
恋人ではなく恋の話しを。
初恋の話は割愛。此れは此手の話なら華とも言える重要な話なのだろうが初恋だけは誰に何時話すのも嫌になる。誰を愛した時も後悔という後悔はして居らず、「こんなやつ愛さなければ」と其の時は思えど後から振り返ればそんな事もないのだが如何にも初恋だけは何時になってもそう思えないのだ。

では2人目に愛した人から。
彼女は私が渚時代の最初の恋人で私を唯一ベタベタに甘やかした人だ。割と照れ屋で、無口で、気弱そうな人だった。
中身まで繋がったのも初めての事で、唯彼女はリアルに好きな人が居てその人は異性だった。少々病んでは居たが今思えばそこそこ普通の人だったと思う。
今もそうだが、今以上に私は嫌われないようにと心掛けて束縛も嫉妬もしない振りをした。否、束縛についてはしていなかったが本当はしていたかった。彼女は永遠なんてないと言ったが、その時は本気でそれなら私が彼女と永遠になろうと思った。そういう所が嫌だったのかもしれない。最後に言われた言葉は「重い」だった。割とそれが当時の自分には重くのしかかった。家では「お前のせいで」と仕事の事や家庭内トラブルの事で責め立てられた為唯一の癒しとも言えたからだろう。別れる時は背後だけと言う話だったが私が耐えられなくて也も別れた。
付き合ったのは4ヶ月程度だろうが今でも忘れてはいない。

3番目に愛したのはみゆさんだ。みゆさんについては語る必要も無い気がするがまぁ、少し。
みゆさんと出会ったのは2番目に愛した彼女と同時期か、みゆさん以上に私が甘やかした人は後にも先にも居ない。みゆさん以上に私を知る恋人も後にも先にも居ない。甘やかす、と言うのは唯許し、許容し、愛でる事では無く。如何すれば相手の為になるかを試行錯誤しながら尽くしたという意味だ。勿論私の主観なのだが。
告白されたのは2人目と別れて3ヶ月にも満たないくらいの時期で正直私は前の彼女が忘れられなかった。其れからこんな事を言うのも何だが、少なからずみゆさんと私に似たものを感じていて、それを肯定したり許容する事で自分が許されている気になっていたのだ。
監視癖が強く、よく私の死垢を見ては死垢で自分かな、みたいなことを書いて良く病んでいた気がする。それが私は少ししんどくて(別の人からもされた経験はある)病ませないようにと死垢を使うのをやめた。独占欲が強くて誰かさんが私に勝手にあだ名をつけて呼んでいるのを見て怒ってた時もあったなぁ。電話を切る時もいつもやだやだやだって駄々こねて可愛かった。
みゆさんの短気な所や甘えん坊な所や愛されたがりで独占欲が強くてヤキモチ妬きで依存性な所は昔から変わらない様に思う。でもそういう欠点を愛していたし、彼女が私の為に何かしてくれるなら必ず私は彼女の求める何かを返してあげようと思っていた。2人で無い部分を補いながら共に生きて行きたいと思った。
私も彼女もどうしようもなかったけれど、でもどうしようもない事に依存し過ぎたのかも知れない。甘えたな所も、私は可愛いと思っていたし甘えたいと言うならドロドロに甘やかしてやろうと思っていた。彼女が寂しいと言うなら叶う限りそばにいてあげたいと思った。多分、それがダメだった。
別れる時は正直二人とも意地になってたんじゃないかと思う、別れた理由なんてもう思い出せない。でも、別れて良かった点もあったはずだ、少なくとも今の関係に十分に満足している。
多分付き合ったのは半年以上、思いを引きずったのも半年位だろう。

次に付き合ったはカルマ也で知り合った男性だ。
4人目、と形容しないのはそこに恋愛感情が無かったからだろう。みゆさんと別れて1年が経とうとしていたが其れでも未だみゆさんを忘れられていなかったのだ。本当未練たらしいとは思うが、諦めが付かなかった。結局自分の気持ちに嘘をつけず、求愛を振り切って縁を切った。2ヶ月しか持たなかった。

4人目は間違い無く透明だ。
空白松は元々みゆさんの也垢の監視用だったのだがそこで偶然にも出会い正直かなり惹かれてた。ただ、少し前に付き合っていた男性の事もあり告白をせず有耶無耶にしてしまったのは否めない。私のツイートに素早く反応し、息ぴったりのボケをかましてくれて、嗚呼今で言うなら中也みたいな感じか。そして偶に不穏な、また、不安を煽るような危うい発言をしてはすぐ消していたのも気づいていた。透明と私の似た所はそこかも知れない。ふっと消えてしまいそうな危うさを持っている。そして実際透明は消えた。透明は透明になった。目に見えなくなった。そして私は彼が良く使っていた@ Candy の死垢でラブレター紛いな、恐らく届かないであろう手紙を書いた。其れでも書いたのは監視癖のそして尚且つ私の言いたいことを手に取るように感じとる勘のいい彼は鍵を開けて自分の使っていた死垢を私が使ったら絶対に自分宛だと気づくと踏んだのだ。其の手紙を書いて三日後か四日後に彼は戻ってきた。部屋に何故消えたのかを書いてくれた。そして、本当に駄目元で背後まで繋がれたら良かったと呟いた。そうしたら兄さんがいいなら僕も繋がりたいと言ってくれた。当時死ぬ程嬉しかった。
この時点で今思えば向こうも此方に気があることをかなりアピールしてくれていた気もするしそうでない気もする。告白もせずされずの関係だった。透明とは中身で今も繋がっている。

5人目に愛したのは鏡月だろうか。
鏡月はリアルでの会話が多かった。だからだろうか、言葉を紡ぐ事を互いに怠ったのか。否、やはりそれは違うのだろう。鏡月の何に惹かれたかと言われると少し悩む。矢張り危うさだろうか。若しくは私を見る目かも知れない。彼女は良く人を見ていた、それは本当に今でも思う。びっくりするくらい人をよく見ていた。
嗚呼、なら彼女は私の心の奥深くにしまい込んだ色々な黒い部分や本質を見抜いていたのかもしれない。何にしろ、彼女の話を聞いてアドバイスを繰り返すのに私も彼女も嫌気が差していたのは間違いないだろう。私は何度アドバイスしても改善する気がないように思えて少しそれが気に食わなかったし、彼女はアドバイスなど求めていないのに何度もそれを言われてストレスだったかもしれない。
彼女との恋愛は共依存でも依存でもなかった。ましてや共存でもない。
ただ、その関係に私の方が先に愛想を尽かしたのは間違いないだろう。彼氏とも別れてくれるという話をしていたのに何だかんだ理由をつけて別れてくれ無かった。それを素直に伝えたら良かったのかも知れないが他の事でも色々とあって、恐らくそんなのを伝えても困らせるか、嫌われるだけだと思った。そうやって自分を縛っている内に汐梨に気が言ったのは言うまでもない。みゆさんに相談してもやっぱり鏡月は私に気がないんじゃないかと言われそういう気もしてきた。心が弱っていた、と言うよりは徐々に好意が薄れて居たのかも知れない。汐梨への募る恋心の話は以下に書こうか、取り敢えずここでは省略。多分砂粒さんと通話してるから今日はごめん、と2回連続で言われた日の次の日かなにかに汐梨に告白することにした。
告白をし終わって、取り敢えずみゆさんに一報入れた後、鏡月に琥琲さんに告白したから。と告げた。今思えば可也大胆に突き放したものだ。「さーちゃんは私のこと嫌いなの?」と聞かれた「嫌いじゃないよ、むしろ好き」と答えた。なら付き合おうよ、別れないで。と言われた。正直困っていた。凄く嬉しかったし、付き合って以来そんなに明確に求められたのは初めてだったからためした訳では無いけれど本気なのかな。本当に好きなのかな、と絆されたのは事実だ。でも勿論その後関係が良くなることもなかった。後に知ったことだが彼女は独占欲が強く嫉妬しいだったから本当は私と琥琲さんが喋るのも凄く嫌で、それがきっかけで冷めた、らしい。
彼女と別れる前に大きな喧嘩をした。確か、鏡月が余りに本心を隠そうとして何を伝えたいのか分からなくてつい「琥琲さんならもっとわかりやすい」と口から出てしまった。それが余程癪に触ったのだろう。「なら彼奴と付き合いなよっ」と一蹴されて別れを切り出された。だから別れよう、と言ったのに今更それは無いだろうと思った。実際多分そう言った。そうしたら「なら彼奴と縁切ってよ」と言われた、本当に困惑した。以下に書くが当時私の中で汐梨はかなり大きな存在だったから切る時は辛かった。
でも、いざ会ってきちんと話してみたら汐梨の事は関係ない。と言われてかなりキレた。彼女の欠点を愛して共に改善していこう、とは思えなかった。彼女もその気はなかったみたいだが、その説得をするのも面倒に思ってしまった。
それが多分本気で冷めた時だろう。多分付き合ったのは2ヶ月半位だ。友達で居ようと言われたが、それも断って縁を切る事にした。

6人目に愛したのは汐梨だろう。
5人目のあたりからちょこちょこと入っていたので説明を省略しても大丈夫かも知れないが汐梨ときちんと互いに言葉を交わしたのは間違い無く去年の春頃、男性と別れて透明松に出会う前だ。けれど、私はそれより何ヶ月か前から彼女を知っていた。松界隈をふらふらと歩いてる時に偶然ホームに立ち寄ったのだ。その時誰かと話しているのを見て、この人の文字が好きだなぁ、この人は恐らく自分の信念を曲げない人だなぁ真っ直ぐだなぁと思い其れから定期的に見に行っていた。
だからとある人のキャスで見かけた時はあれ?と思った。偶然上がってきた汐梨に「貴方のファンなんです!!!」と言ってしまったのは今思えば少し恥ずかしい。
でもなら線繋がる?と聞いてくれたのは凄く嬉しかった。
汐梨は当時私の事は眼中になかっただろう。汐梨と繋がってから汐梨を監視するのが日課になった。恋人ならまだしもそうでもなく、恋愛感情の無い人を興味だけで監視していたのは初めての事だった。知れば知るほど私とは真逆で惹かれた。否、魅せられた。そして恋だと自覚するのは鏡月と付き合ってる最中。罪悪感はあったし、勿論諦めようとしなかった訳では無いと思う。眼中に無い事も知っていた。それでいて諦めきれなかった理由をあげるならFさんの言葉を借りて「憧れを含んだ恋愛感情は消えにくい」だろう。泣いた夜もあった。鏡月の事もあったが、自分の気持ちに泣いたり、叶わない恋に泣いたり、そして自己嫌悪を繰り返した。告白を決意した時だって文章を先に書いて何度も読み直して、消して、書いて。終いにアドバイスをもらいにみゆさんのところへ駆け込んで、電話を誘うメッセージを書く時もみゆさんと通話しながら。
もうそれだけ行っていっそ切ってしまおうかとも思った。それくらい怖かった。拒絶されるのが怖かった。ごめん、を聞くのが怖かった。自分の予測しない刃が私を切り裂くのが怖かった。分かってるから、言わないで、と心が叫んでいた。
電話を切ってからも丸で糸が切れた人形のようにフラフラとしていて、でも数日経てばそこそこ元気を取り戻せた。
それからも、なるべく気にしないように振舞ってなるべく忘れられる努力をしていた。
当時、私にとって汐梨は神様だった。神様だったのだ。代わりはいない。
でもそれは全知全能の完璧人間だったという意味ではない。
人間の完成形だった。これだと前者の文と同意に見えるかもしれないが、それは違う。不完全が完全だった。如何書いても矛盾してしまうかもしれないが、完璧ではなかった。最善策でもなかった。もっと上手く立ち回れば手に入れられたものもあったのかもしれない。でも、正解だった。いつも信念に真っ直ぐに生きて、悩んで悔やんで泣いていた。手に入らない、と。どうしたらいいんだと、。それが真っ直ぐだった。真っ直ぐで、大好きだった。
こんな人間になれたなら。こんな人間に愛されたなら、こんな人間を救えたなら、と。知れば知るほど欠点が見えて、それが愛おしかった。Familyを作ってからも一時も忘れたことは無い。闇紫に、あの人ダメだから、兄さん泣いてばっかだよ、と言われた事もあった気がする。それでも、諦められなかった。汐梨に悪気はないから、と言っていた。事実振り向く気がないのはわかっていたし、私じゃ振り向かせられないのも弁えていた。でも、振り切れなかった。周りには諦めろとなんで好きなのを繰り返し言われた気がした。でも、ダメだった。徐々に疲れて、夢を見る様になった。私を置いて、汐梨が消えていく夢だ。それを見るようになってから血眼になって忘れようとした、頑なに距離を置こうとした。多分止めになったのは「自分の発言に一喜一憂されるのがめんどくさい」だろう。勿論自分から聞き出したのでもう何も言わなかったが、その他その時に時線に書かれたこともかなりショックで何日か寝込んだ。後に諦めをつけようと色んなことを予定に詰め込み、忘れた。振り切ったのは三ヶ月ほど前になる。今は本当にすっかり忘れてしまった。監視癖も他の縁者と同じくらいになった(監視癖はなくならない)
それ以上に汐梨が変わったのもあるのだろう。憧れ、が消えたのかもしれない。それはそれでいいと思っている。今の関係は軽く、関わりやすい。これもこれで居心地がいいのだ。好きだった期間は10ヶ月くらいか1年には満たないけれど、かなり長かった。

7人目はいない。
きっといずれできる。汐梨を忘れるためにみゆさんと、もう1人とある女の子と付き合ったが何方も自然消滅した。恋愛感情を今は誰に対しても抱いていない。出会いがあれば、また書こうと思う。
今は平穏な日々を謳歌する。